Synergy
The Triangle of
Symptoms, System and Genius
シナジー(相乗効果)
症状, システム, ジ-ニアスのトライアングル
症状, システム, ジ-ニアスのトライアングル
by Dr. Rajan Sankaran
Part 1/3
Part 1/3
私の臨床に関する最新の進化について皆さんと共有したいと思います。 これはセンセーションの理解から生まれたもので、独立した臨床メソッドではなく、相互に依存する柔軟なツールです。 伝統的な分析方法と併せて補強的かつ相乗的に使用されてきた方法で、ケースとレメディー像の両方を拡大するものです。 「何が癒されるべきか」、そしてレメディーがどう効くのか理解する上で 最も役に立つものです。
伝統的なホメオパシーとセンセーションの統合に深く集中するようになって 興味深いことが起こり始めました。私は一つの質問から始めたのです。 「それぞれの患者において治癒されるべきもの、これに関する最も深い理解はどうしたら得られるのか?」 この基本的な質問により 柔軟な分析方法に気づきました。 新しいケースにアプローチする際、私はアンカー(錨:頼みの綱)を探します。 つまり 確かで信頼できる特徴であり いかなる解釈も超えるものを探します。 しかし患者が示し与えてくれるアンカーは 患者独自の経験のレベルや, 患者がどうそれを表現できるのか、こういったことに完全に依存しているとわかりました。 たとえばある患者は、複数の一般症状を与えるし、別の患者は身体的特殊症状を、また他の患者はセンセーションについて話をすることがある、という具合です。
完全に統合されたアプローチでは、ホメオパス側の枠組みの中で表現させるよう患者に強いる必要がありません。そのような枠組みでは患者の経験のレベルと違い離れすぎているかもしれません。 その代わりに患者の経験のレベルと共鳴する、患者が語れる観点を選ぶことができるのです。 「患者は誰なのか?」を 完全に尊重することを意味しており、以前のケースの取り方よりも本質的かつ穏やかなケーステークが可能になりました。 これは、ホメオパスと患者の両方にとって疲労の少ない方法です。 これが重要な理由は、ケーステークのプロセスは穏やかであるべき、というだけでなく、患者に深いレベルの話を無理強いしても 多くの場合うまくいかないことを私たちは理解したからです。
この思考の流れは ケースとレメディーの像に関する さまざまな面からみた 深い考察へと導くものでした。 最も明らかなのは、 "症状"の面、つまり伝統的なマテリアメディカ、 プルービングとルブリックです。 次に我々は “システム”面を理解しました、つまりセンセーションです。患者とレメディーの両方で最も深い経験であり、“システム”はキングダム、ファミリー、レメディーソース(源物質)、マヤズム(対処方法を含む状態の深さ)も含みます。
私は症状とシステムそれぞれが レメディーへと導く可能性をみつけはしましたが、それぞれ一つだけでは失敗する可能性も理解しました。 一つの面だけみれば偏ってしまい、確実に理解するというよりも解釈におわる可能性があるからです。 しかしこれらを併せて利用すると、二つの面の単なる総和以上に相乗効果が大きいのです。 このように火を灯されたケースは、ひとつの視点から見たときには不可能なほど 明るく照らされ理解できるようになりました。 臨床結果は素晴らしいものです。 しばしば処方に関して大いに確信をもつことができます。
さらに最近、実際には微妙な第三の面があることを理解しました。 それは、他の2つの面に関係しているもので, 実際にはすべての3面は相互に深く依存しています。 第三の面とは C.M. Bogerが書いた レメディー(およびケース)の核, Genius (ジーニアス:特徴, エッセンス)です。 Genius (ジーニアス:特徴, エッセンス)は、レメディーの最も重要は特徴を蒸留したようなもので, Bogerのシノプティックキー(Synoptic Key) は各レメディーのジーニアスの大要です。 Phatakのマテリアメディカの各序説は もう一つの重要な情報源です。
Geniusは現代の解釈ではレメディーの"エッセンス"としてまとめられていることが多く、幅広い情報が含まれています。この強みのひとつは それが確かなもので、解釈の対象にならないということです。Geniusには以下の情報が含まれます。 場所, 病理のタイプ, ペース, 一般的な特質, 患者のタイプ(年齢、人生の段階);刺激要因、ボディタイプ、個人や家族の病歴、モダリティ—一般、センセーション一般です。
ジーニアス、症状; そしてシステム(センセーション)の三面を利用すると 相乗効果はさらに強力になりました。レメディーが、これらすべての面からみて患者に合っているならば、処方するレメディーを強く確信することができます。
この三角形の概念を説明するベストな方法は 症例で説明することでしょう。 最近の二つのケースを用いてあなたとシェアしたいと思います。 まだ治療は進行中ですが、深刻な自己免疫疾患の治療で非常に改善してきているケースです。
(Translation: Shizuko Nagasawa)
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