Synergy
The Triangle of
Symptoms, System and Genius
シナジー(相乗効果)
症状, システム, ジ-ニアスのトライアングル
by Dr. Rajan Sankaran
Part 3/3
関節リウマチと片頭痛のケース
患者は37歳の女性。初診は2011年の9月で、首、肩、手首、腰と手を含む複数の関節で痛みあり。すべての関節で重さと硬さを感じている。手首の尺骨変位、指のスワンネックとボタン穴変形あり。首と背中の動きに制限があり、有痛性歩行。関節と顔に腫れ。
座った姿勢から立ち上がると痛みは悪化、書く、しゃがむ姿勢, 濡れると悪化する。継続的な動き、温湿布で好転。朝にこわばりがある。
通常 左側に片頭痛。仕事に関する不安や睡眠不足によってもたらされる。騒音、話すこと、太陽、強い臭いから悪化する。彼女は眠たく気だるく感じて、暗闇の中で静かに横になりたいと望んでいる。
その他:胸やけと食後に腹部の圧迫感、両足にたこ、PMSと軽度の月経困難症と不規則な月経、便秘、そして酸っぱい食物からの血管性浮腫。
彼女の病気は1992年に始まった。その頃父親が急に仕事を失い、一家は収入源を失った。患者はその後、就職した。経済的な問題と、家族の将来について大きな不安を持っていた。父親は多額のローンを組む必要があり、患者はその返済方法について非常に心配した。父親を責める人々のことを想像し、人々が公然と父親を批判するだろうと想像し心配した。親戚からの援助がないことで患者は非常に傷ついて、このために親戚と話したがらなかった。
彼女を祝福するコブラの夢をみた。今ではすべてがうまくいくという感じを彼女に残す夢であった。また死んだ親戚、彼女の兄弟や両親の夢をみた。これについて話しているとき、彼女は急に涙ぐみ、家族の一員が死ぬという考えに耐えることができないと言って、泣き始めた。それはどのようなものかと尋ねると、彼女の世話をする人は誰もいなくなり 一人ぼっちになるであろうと言い、そのため自分は家族より先に死ぬべきだ、と言った。
就いた仕事は永久的なものではないため、仕事について非常に心配していて、安定する必要を感じていた。
患者は誰であっても嘘をつくと怒ると言う。怒るとき泣きそうに感じて、手のひらは湿って 身体全体が熱く感じ、体と声が軽度に震え 動悸がする。泣くと気分が良くなる。上司の叱責に非常に敏感で、叱責されるとトイレで一人で泣く。非常に敏感で、すべてが彼女に影響すると感じている。
悪いニュースがどのように影響するか尋ねると、震え、汗をかいて、体の中が熱いと感じ、しばらく話すことができず、落ち着かなくなって窒息感を感じると言った。祖母の死の知らせを聞いたとき、そうなったことがある。また、妹の恋愛結婚で影響を受けており、結婚の証人として来るように警察署から電話がきて驚いたという。震えとともに衝撃と怒りを感じて警察署へ行くべきかどうか混乱した。
試験を受けたり、人前で話す必要があるとき、彼女は勇気が全然ないように感じ、動悸がして震え、四肢が冷たくなって、手のひらには汗をかき、頻繁に排尿したくなり、呼吸数は増加した。
コメント:
患者のRAは、彼女の父親の財政問題から始まった。そこでの気持ちは、人々が彼女の父親に対して厳しいことを言うかもしれない、もしそうなったら彼女は耐えることができないだろうというものだ。たくさんのことに対し敏感で耐えることができない、この感じ方は植物界のレメディーを示唆している。感受性が肉体的症状に反映し、たとえば泣いたり、震え、動悸、熱、発汗などに反映しているのがわかる。彼女の主な反応は、恐怖とショックで怒りではない。様々な状況で 同じ混乱が この強い特徴的身体的反応を伴ってみられる。 そこでの気持ちは そのような状況を避ける必要があるというものだ。Loganiaceaeファミリーの主なセンセーションは破滅、失望、粉々になったりバラバラに引き裂かれる、というもので、最も多いのは悲しみや悪いニュースによるものだ。麻痺し、ボーッとして、さらにはしびれなどが受動的な反応だ。彼女は混乱して、最初は泣いたり話すことができない。 ボーッとし、これは一時的な一種の麻痺である。主な対処方法は回避で、悪いことは起こってはいけないという気持ちで、ずっと予期不安がある。このファミリーの淋病マヤズムのレメディーであるGelsemiumが示唆される。
Gelsemium LM6を投与した。彼女はレベル3である。感情が優位であり、また感情と身体症状に強い相関関係がある。病気は20年に渡って進行しており、 5万倍希釈のポテンシー(LM)を示唆している。
フォローアップ:
患者は最近9ヶ月間で徐々に そして確実に改善してきている。 2011年10月には全体的に20%よくなったと言い、より肯定的な思考になった。ストレスに対する反応は同じだったが強さの程度が低くなっている。片頭痛の頻度と持続時間は減少。動きがよくなり歩くのが速くなった。
2011年12月、全体の35〜40%改善したのこと。あまりストレスを感じなくなり、反応性も低くなった。消化も改善。
1月には、仕事でもうストレスを感じないと言い、上司の悪い態度も無視することができると話した。「人前で話すときの自信が増加した。以前の自分は震えていた。」エネルギーレベルも向上。彼女は痛みのレベルは45%良くなったと推定。
2012年6月:患者は時折片頭痛がある、が 頻度はずっと少ない。また痛みの強さは半分になった。痛みで彼女は "大変な重さ"を感じている。
彼女の動きはずっと速くなり、 "ずっと自由"になった。 まだ握力が弱く、重いものは運ぶことができない。治療を開始する前は、歩くと極度の疲労を感じていたが、それが今では良くなった。腰の痛みも良くなった。
「自信が増している。以前は、私が正しかったとしても答えることができなかった。今ではとてもリラックスしているし自信がある。仕事が今後どうなるか決定が延期されたので気持ちがはりつめている。とても悲しかった。気が張っていると、私の身体は穏やかでない。耳から熱風が入ってくる、怒りをコントロールすることができず、手のひらと足の裏に汗をかくし、はっきりと話すことができない。この問題は今はずっとよくなって、50%以上良くなっている。気分も前より良い。私はたくさん話す、他人の悪い態度には耐えられない。心はとても軽く感じ、今は負担を感じない。 以前は家族の緊張が私を暗い気持ちにさせた」 患者は身体の調子は45%改善したと報告している。
評価:患者はこのレメディーで継続的に改善している。GelsemiumLM6をリピートした。
一つ目のケースでは(Synergy
シナジー②)では、病気は最近始まったもので治療は完了間近です。二番目のケースでは(Synergy シナジー③)、患者は二十年 関節リウマチに苦しんで長年にわたる病理学的変化があり、それが逆戻りすることは医学の奇跡と見なされるものです。しかしホメオパシーによって、患者は着実に改善してきており、顕著に変形が減少し、そして動きにおける自由度が大幅に増しています。さらに彼女のセンセーションが非常に減少していることがわかります。試練に直面する自信を持っているし、敏感さや反応性も前ほどではありません。 センセーションが薄まっているのを確認したことでレメディーがうまく選ばれていると自信が持てますし、さらに癒しは続いていくと確信できます。
センセーション·アプローチによって しばしばとても深い癒しをもたらす事ができます。患者のコアな経験によって導かれてシミリマムを見つけるからです。しかし深い良い結果をもたらしていても、全ての患者が
この深いレベルへいけるわけではく、すべての患者のタイプで一貫性のある結果は出せていませんでした。センセーション・アプローチを使うホメオパスは、このアプローチがテーマの特徴を扱うために、たくさんの誤った解釈をする可能性があったのです。
私の臨床ではGenius (ジーニアス:特徴, エッセンス)、症状とシステムのトライアングルを用いることで、結果がとても深くなるだけでなく、非常に一貫した処方へと導かれました。これにより私は最強かつ最も確実な臨床成果を上げています。これは私の臨床における完全なる基盤、岩盤のごとく確固たる基盤です。
ホメオパシーの臨床における 最高の成功レシピとして あなたとそれを共有します。このアプローチを一層理解するために、私の著書を読んでください。
"The Synergy in Homoeopathy”
Homeopathic medical Publisherから出版されています。(www.rajansankaran.com)
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